ドイツの保護施設ティアハイムはどんなところ?殺処分ゼロを実現するに

ドイツの保護施設ティアハイムはどんなところ?殺処分ゼロを実現するに

ドイツの保護施設ティアハイムをご存じですか。ドイツは殺処分ゼロを実現している国です。動物福祉の精神が根付いており、動物愛護では先進国と呼ばれています。
ドイツには550カ所を上回る動物保護施設ティアハイムがあります。ティアハイムとはドイツ語で「動物の家」を意味する民間の動物保護施設です。日本のように犬猫だけでなく、畜産動物や小動物、鳥類、魚類など幅広い動物がエリアごとに分かれて暮らしています。今回はそんな動物保護施設ティアハイムをご紹介します。

ドイツで殺処分ゼロが実現されている理由とは

ドイツでは殺処分が原則禁止されています。飼い主の事情で飼えなくなった動物や、虐待によって保護された動物は、民間の動物保護協会であるティアハイムによって保護されます。

アニマルウェルフェアという考え方の浸透

アニマルウェルフェアとは動物の生まれてから死ぬまでの身体的・心理的ストレスを最小限に抑え健康な状態を目指す考え方です。ドイツではこの考え方が浸透しており、指針である「5つの自由」が広く知られています。

「5つの自由」とは

  1. 飢えや渇きからの自由
  2. 恐怖・苦悩からの自由
  3. 不快からの自由
  4. 苦痛からの自由
  5. 通常の行動をとる自由

の事を指していて、この考え方は世界中に広まってきています。

ペットショップによる販売の中止

ドイツではペットショップによる犬猫の生体販売が行われていません。法律で禁止されている訳ではありませんが、アニマルウェルフェアの浸透により、新しく家族を迎える場合はブリーダーからの購入か、保護施設の「ティアハイム」からの引き取りが一般的です。

ティアハイムによる保護と譲渡活動

ドイツの保護施設ティアハイムで行われている保護活動と譲渡について紹介いたします。

徹底的な衛生管理とストレスフリーな環境

ティアハイムでの生活は動物が快適に過ごせるように徹底した衛生管理とスペースが用意されています。動物たちが安心して快適に過ごせる環境づくりがされています。
ティアハイムでは殺処分をしてはいけないと指針により決まっていますが、獣医師により治る見込みのない疾患により苦しみが続くと認められた場合は、注射による安楽死を行います。

譲渡には厳しい審査と動物を守るための基準

譲渡には厳しい条件があり、飼育環境、家族構成、収入や勤務時間、散歩や世話の担当者などを詳細に審査し、安易な譲渡を防いでいます。家庭訪問や面接も行われる場合があります。厳正な審査を行うことで、動物を守る盾となっています。

まとめ

今回はドイツの保護施設ティアハイムについてご紹介させていただきました。
ドイツはペット先進国と呼ばれるくらい、動物福祉への理解が進んでいる国です。ドイツのように殺処分ゼロを実現することができるのがこれからの日本の理想です。
日本でも動物福祉への理解が進めば、殺処分ゼロを目指していくことが可能です。不幸になる動物をゼロにし、救える命を増やすために今一度、動物福祉について自分には何が出来るか考えてみましょう。

執筆者:増田綾乃

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