西欧各国のペットに関する決まり総まとめ

西欧各国のペットに関する決まり総まとめ

ヨーロッパにはペット先進国と呼ばれる国が数多くあります。
ペット先進国とは、動物の保護活動に積極的で、アニマルウェルフェアに関する法律が整備されている国のことを指します。
今のところ動物愛護に熱心な国は特に西ヨーロッパに集中していますが、近年EU法によりアニマルウェルフェアに基づいて商品輸入に関する規制を課すなど外部への働きかけも強化しており、その範囲はゆるやかに拡大傾向にあります。
この記事では、そんな動物に優しい欧州で実際に取り組まれているペットに関する取り組みや法律についてまとめました。

ニュージーランド

ペット先進国の代表国であるニュージーランド。
実に国全体の7割以上が犬又は猫を1匹以上を飼育していると言われます。
日本はペット保有率が3割なので、その差は歴然です。
ペットも人と同様に社会性を身に着けるべきという通念があります。

  • 全ての犬猫にマイクロチップの装着を義務付け。
  • ペットに必要なだけの運動をさせる。
  • 歩道や遊び場では常にリードを装着する。
  • 犬は自治体に登録し毎年登録料を支払わなければならない。

このほかにも、飼い犬は子犬時にパピースクールへ通わせ社会性を持たせることが推奨されており、人間と犬、犬同士のいさかいなどが起こりにくいように配慮されています。

オーストリア

そうそうたる顔ぶれのペット先進国中でもドイツと並んでトップクラスです。
オーストリアには動物を殺処分する施設が存在せず、必要に応じてペットシェルターという保護施設を活用します。
当然ながら、犬を連れてのカフェやレストラン、公共交通機関の乗り入れ可能なのも珍しくありません。
リードフリーで歩ける公園や公道も多くあります。

以下はオーストリアのペットに関する取り組みや法律の一部です。

  • ペットショップでの犬猫の売買の禁止。
  • サーカスで野生動物の使用を禁止。
  • 犬の断耳・断尾を禁止。
  • 犬を鎖で繋ぐことを禁止。
  • 電気ショックを与える首輪の使用を禁止。

他にもいろいろとありますが、規則違反者には2,420ドルの罰金刑があり、ひどい虐待の場合は最高18,160ドルの罰金に加え、国が動物を押収できることになっています。

イギリス

アニマルウェルフェアの発祥国であるイギリスには、世界最古の動物福祉協会「英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)」という有名な非営利団体も存在しています。
同国は動物と人間の共存を掲げており、現在動物の飼育や利用に関しても70以上の法令を設けています。

イギリスのペットに関する取り決めや法律は以下のものがあります。

  • ペットショップで犬や猫を販売してはならない。
  • ブリーダーは子犬と母親を一緒に、購入希望者に見せなければいけない。
  • ペットに不必要な苦痛を与えてはいけない。
  • 16歳以下と推定される人へのペット販売の禁止。
  • 生後8週未満の猫や犬の購入禁止
  • 散歩中の犬のうんちを始末しなかった場合50~80ポンドの罰金。
    更に支払いを拒否した場合は最終的に1,000ポンドにもなります。

他のペット先進国同様に、イギリスでもリードを付けていれば、電車などの公共機関に乗り入れ可能です。また、パブやホテルなど、日本に比べるとかなり高い確率で同伴が可能な場所が多いです。
また、犬の散歩道には自治体が主体となって「うんちポスト」を設置しており、ビニールに入った状態であれば捨てられる仕様になっています。

スイス

世界で最も厳しい動物愛護法を定めていると言われるスイス。
すべての法律を国民投票で決めるため、動物に関する法律も他の国と比べ独自性の高い内容が多く見受けられます。
自治体の決まりや法律にとどまらず、憲法にさえも動物の尊厳に関して記されています。

イギリスのペットに関する取り決めや法律は以下のものがあります。

  • 飼い犬には必ずマイクロチップをつける。
  • 猫を1匹だけ飼う場合、毎日人間と接したり、他の猫が目に入ったりする環境をつくる。
  • 初めて犬を飼う場合は、最低4時間の講習を受け、犬を受け入れて1年以内にしつけの訓練と実技テストを受ける。
  • 犬を飼う場合は犬税と呼ばれる税金の支払い義務がある。
  • 犬猫の殺処分の原則禁止。

イギリスと同じように、街中のいたるところにウンチポストが設置してあり、飼い主も家までうんちを持ち帰る必要がなく、処理に関してポジティブでいられるようになっています。

ドイツ

国全体がアニマルフレンドリーなドイツは、ペット先進国として必ず名前が挙がります。
全世帯の約50%が何らかのペットを飼育しており、その中でも犬は人気が高く多くの法律や取り組みがあります。

  • 犬や猫は保護シェルターかブリーダーからのみ入手できる。
  • 犬税が導入されており、犬種によって金額が違う。
  • 外の気温が21℃を超える場合は、車内に犬を置き去りにしてはいけない。
  • 1日最低2回、計3時間以上散歩に連れて行かなければいけない。
  • 上記取り決めや法律を違反し、更に当局の指導に従わない場合は、犬たちは強制的に没収される。

ドイツにはティアハイムと呼ばれる世界的に有名な欧州最大級の保護シェルターが存在しています。
このティアハイムには、犬猫はもちろん、ウサギ、鳥、爬虫類、馬などの動物も保護されており、譲渡が可能です。
ペットショップのないドイツでは、新しく動物を飼いたい人はまずティアハイムを訪れることが一般的で、その譲渡率はなんと9割を超えるそうです。

まとめ

今回は、ペット先進国の常連国における、ペットに関する取り決めや法律をご紹介しました。
このほかにも、スウェーデンやフランス、イタリアでも動物愛護に基づく取り決めや法律があります。

  • 犬や猫をケージで飼育してはいけない。(スウェーデン)
  • 犬は6時間に1度散歩させなければいけない。(イタリア)
  • ペット不可物件の禁止。(フランス・スウェーデン)
  • ペットだけのお留守番は最高6時間まで(スウェーデン)
  • 車内に犬を残してはいけない(フランス)

実は「ペット先進国」というのはまだ明確には定義されていません。
この国はペット先進国だ、と言われる国の共通点は「アニマルウェルフェア(動物福祉)」に関する意識が高いこと、が挙げられます。
ペットと家畜や野生動物などに隔たりを持たず、生きとし生けるものすべてを尊重する精神がペット先進国のコアとして存在しています。
今のところ日本はペット後進国と位置付けられておりますが、その分伸びしろがあるということです。
各国の取り組みや法律を見てみて、似ているものや理想的なものがあれば今後どんどん取り入れて、人にも動物にも優しい社会を築きたいですね。

執筆者:Atsuki

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