土佐犬は飼ってはいけない?!イギリスで飼育禁止の危険犬とは?

土佐犬は飼ってはいけない?!イギリスで飼育禁止の危険犬とは?

イギリスにおいて、土佐犬の飼育が禁止されていることはご存じですか?イギリスでは、土佐犬を含む4つのタイプの犬種が、人に危害を及ぼす可能性があるという理由で飼育が禁止されています。

危険な犬の飼育を禁止する法律があることは、人間にとって一見良いことのように思うかもしれません。しかし問題点は、その基準が「見た目」であること。実際、法律成立後も、犬による傷害事件は毎年増加しているのです。

この記事では、イギリスで飼育が禁止される「危険犬」について、ダークな部分もご紹介。そして、日本で禁止されている犬種があるのかについてもお伝えしていきます。

イギリスで特定犬種の飼育を禁止する法律とは?

1991年に制定された危険犬法は、闘犬など、戦闘用に繁殖された4つのタイプの犬を飼うことを禁止する法律です。4つの犬種ではなく、タイプと表現される理由は、その犬種の「純血に限らない」から。

つまり、禁止されるかどうかは、犬種ではなく「禁止された犬種っぽい」という見た目で決まるのです。

また、「飼うこと」に加えて禁止されていることはこちら。

  • 売る
  • 捨てる
  • 譲る
  • 交配する

イギリスでは、この危険犬法が制定されるまで、犬による傷害や恐れから直接的に人々を保護する刑事罰は存在しませんでした。

禁止されてる犬種4タイプ

  • ピットブルテリア(Pit Bull Terrier)
  • 土佐犬(Japanese Tosa)
  • ドゴ・アルヘンティーノ(Dogo Argentino)
  • フィラ・ブラジレイロ(Fila Brasileiro)

例えば、あなたの飼っている犬が土佐犬ではないけれど、「土佐犬の特徴に似ている」というだけでも、飼育禁止とみなされ、取り上げられる可能性があるのです。

加えてイギリスでは、2023年末までにアメリカンブリーXLが危険犬種として追加される方針を、スナク首相が発表。これは、近年アメリカンブリーXLによる人を襲う事件が相次いだことが背景にあるとされています。

禁止されている犬種でなければ問題ない?

危険犬法による刑事罰は、4タイプの犬種だけの話ではありません。
もし、公共の場や、許可されていない場所であなたの犬が誰かを危険に晒した場合、どの犬種であっても、刑事罰に問われる可能性があります。

【飼い主に対しての罰則】

  • 無制限の罰金もしくは最長6ヶ月の懲役、またその両方
  • 将来、犬を飼うことの禁止

【犬に対しての罰則】

押収され、殺処分の可能性

イギリスで禁止されている犬種を飼っていたらどうなるの?

以前は、人を危険に晒す「見た目」というだけで、危険な行為をしていなくても、苦情がなくても、彼らに待っている未来は「死」でした。

しかし、1997年の法改正により、「見た目」により危険犬種との判決を受けた犬も、条件を満たし、地域社会で平和に、幸せに暮らせることが証明されれば、免除できるようになったのです。

そこで、危険犬の判決を「免除」されるために飼い主ができることは?

裁判所に行く

飼い犬が「危険犬ではない」と証明することは、飼い主の責任であり、愛犬の未来を左右することにも繋がります。

危険犬ではないと証明できれば、愛犬は飼い主の元に戻れますが、もし証明できなければ、愛犬が戻ってくることはないでしょう。そして飼い主にも、無制限の罰金もしくは最長6ヶ月の懲役、またその両方が科されます。

また、高額な訴訟費用がかかる上、その間飼い主から離されて孤独に過ごす犬たち。それまで良好だった飼い主との関係までもが崩れてしまう可能性があるのも事実です。

飼い続けるための条件を満たす

では、危険犬ではないと証明するためには、どうすれば良いのでしょうか?

【犬に対する条件】

  • 去勢されている
  • マイクロチップが埋め込まれている
  • 公共の場では、常にリードと口輪をつけられている
  • 逃げられないように、安全な場所で飼育されている

【飼い主に対する条件】

  • 万が一他人に怪我をさせた場合に備えて、保険に加入すること
  • 16歳以上であること
  • 警察官または地方自治体の犬監視員から免除証明書を求められた場合は、その時もしくは5日以内に提示すること
  • 住所変更の場合、または犬が死亡した場合は報告すること

イギリスで闘犬は今でも行われている?

イギリスでは1835年以来、闘犬は違法であり、2006年の動物福祉法でも違法行為として定められています。しかし、世界最古の動物虐待防止協会であるRSPCAによると、2019年からの4年間で、1,156件の闘犬が摘発されており、その内の42%は、ロンドンをはじめとする北イングランドでの事件です。

【イングランドの闘犬多発地域Top5(2019年〜2023年)】

  1. ロンドン 91件
  2. グレーター・マンチェスター 82件
  3. ウェスト・ヨークシャー 69件
  4. ウェスト・ミッドランズ 59件
  5. ランカシャー 56件

2019年以降、闘犬件数は増加しており、闘犬が違法となって約200年たつ現在でも、依然として蔓延していることが現状です。また、闘犬として育てられ、使われた犬たちは、救出されたとしても、危険犬法による危険犬と判定され、一般家庭に戻ることは少ないと言われています。

日本の特定犬とは。日本で飼ってはいけない犬はいる?

特定犬とは、人に対する危害、そして噛みつきにより重大な事故を引き起こす可能性のある犬のことです。日本では、飼育を禁止する制度はありませんが、札幌市、茨城県、佐賀県、水戸市の4つの自治体では、特定犬制度が定められています。

犬種の他、体格の大きさなど、各自治体により遵守すべき項目が異なるので、引越しの際や、犬を飼う予定のある方は各自治体で確認が必要です。また、犬種や大きさを問わず、危険性によっても特定犬として指定される場合もあります。

では、4つの自治体で共通する犬種8つがこちら。

  • 秋田犬
  • 土佐犬
  • ジャーマン・シェパード
  • ドーベルマン
  • グレート・デーン
  • セントバーナード
  • アメリカン・スタッフォードシャー・テリア(アメリカン・ピット・ブルテリア)の犬種に属する犬

これらの犬を飼うためには、頑丈な「おり」に入れること、「特定犬」と表示することなど決まりがあり、違反した場合の罰則も設けられています。

【まとめ】犬を守るために人間ができること

危険な見た目とされる犬種のほとんどは、飼い主に従順な分、他者に対して攻撃的な面を持っていることは事実です。しかしそれは、全ての犬種に当てはまること。

危険な見た目として押収された犬と、禁止されている犬種ではないが制御不能により押収された犬が、ほぼ同数だったという記録もあります。
生活の安全のために私たちにできることは、「無責任な飼い主に対処」すること。問題は犬にあるのではなく人間側にあることを理解する必要があります。

執筆者:小原有加里

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