健康も幸せも食から始まる ベトナムの家庭に見るペットの食
健康も幸せも食から始まる ベトナムの家庭に見るペットの食
「一緒に食べる」という、やさしい愛情のかたち「一緒に食べること」。
それは、どんな国でも家族にとって特別な時間です。ベトナムでは、人と動物のあいだにも、その温もりが自然に息づいています。
この記事では、ベトナムの家庭における“ペットの食卓”を通して、この国ならではの「絆のかたち」を見つめてみましょう。
ベトナムの家庭に息づく日常のごはん
ベトナムの家庭では、犬や猫の“ごはん”が必ずしも特別なペットフードではありません。
多くの家では、人の食事を少し取り分け、冷ましてからあげるのが日常です。
白いごはんに煮魚や野菜スープを混ぜたもの ― それが、犬たちにとっての“家の味”。人の暮らしの延長に、動物たちの食卓が自然にあります。
家族と共に囲む食卓
ある日、ホーチミンの家庭を訪ねると、夕食のテーブルの下で犬の「モモ」がしっぽを振っていました。
「この子はね、味の濃いものは食べないの」とお母さんが笑いながら、小皿にごはんをよそい、スープを少しかけてあげる。
モモはうれしそうに食べながら、家族の輪の中に溶け込んでいました。そこには、“特別な扱い”ではなく、“共に暮らす温かさ”がありました。
「一緒に食べる」という愛情
日本では、健康を第一に考えた専用フードが主流です。それもまた、愛情のひとつの形。
一方でベトナムでは、「一緒に食べること」そのものが愛情の表現です。
「あなたも家族の一員だよ」― そんな想いを、食卓で自然に伝えているのです。
変わりゆく中で残るもの
近年、都市部を中心にペット専門店が増え、輸入フードを選ぶ家庭も多くなりました。
それでも、“家の味”を分け合うやさしさは、今も息づいています。食には、その国の文化が映ります。
ベトナムの家庭で、犬が家族と同じ皿から幸せそうに食べている姿。そこには、「健康」と「絆」が同じ食卓に並ぶような、穏やかな時間が流れています。
「何を食べるか」だけでなく、「どう食べるか」。
ベトナムの家庭の食卓は、私たちに“幸せのかたち”を静かに教えてくれます。
執筆者:Meizz0123


この記事へのコメントはありません。