保護された犬たちがたどり着く場所|ハワイの最新・最大シェルター
保護された犬たちがたどり着く場所|ハワイの最新・最大シェルター
日本人に人気の海外旅行先、ハワイ・ホノルルにも動物保護施設があることをご存じですか?大小100以上ある保護施設の中でも、オアフ島最大の「Hawaiian Humane Society(ハワイアン・ヒューメイン・ソサエティ)」についてご紹介します。
また、ハワイの動物保護施設は、収容能力を大幅に超えていることが現状。にも関わらず、毎日さらに多くの動物たちがやってくることで起こる懸念についてもお話します。
目次
Hawaiian Humane Society(ハワイアン・ヒューメイン・ソサエティ)とは?
Hawaiian Humane Societyは、1883年に設立された非営利の動物愛護団体です。2023年5月には2つ目のキャンパスがオアフ島の西側にオープン!5エーカー(東京ドーム2分の1個分)の敷地を持つこの新しいキャンパスには、毎年10,000頭以上の動物たちがやってきます。
Hawaiian Humane Societyは、人間と動物の絆、そして全ての動物を人間のように扱う未来に向けて邁進する使命の元、動物たちに寄り添い続けます
新キャンパス紹介!保護犬たちのための新世代シェルター
新しいキャンパス、Kosasa Family Campus(コササ・ファミリー・キャンパス)には、「新世代のシェルター」が備わっています。動物たちのストレスや伝染病を最小限に抑えることが出来る革新的なデザインで建てられました。
小型犬・中型犬パビリオンでは、新鮮な空気がシェルター内を満たし、複数の出入り口により犬同士が出会いにくい工夫が特徴です。
【新キャンパスの主な施設】
- 2つのドッグパーク※2023年後半公開予定
- ペット用品の販売(養子縁組時、必要なものが揃うように)
- ペットフードバンクプログラム開催スペース
- 小動物パビリオン(ウサギ、チンチラ、モルモット、鳥、魚など)
- 猫用のパティオ(キャットハウス)
- 小型犬・中型犬パビリオン
-
医療センター(新キャンパス最大の建物内。大型犬エリアもあり)
避妊・去勢手術も可能 - 迷子のペットエリア※2023年後半公開予定
- 養子縁組予定のペットとの交流エリア
どんな活動をしているの?動物たちが家族と出会うまで
Hawaiian Humane Societyの主な活動はこちらです。
- 養子縁組:新しい家族を見つける
- 迷子の飼い主探し:迷子の動物たちを公開し、飼い主との再会へ
- 動物の受け入れ:犬・猫だけでなく、小動物や家畜まで
- 調査:市民からの動物虐待の報告を調査
- 避妊・去勢手術:行き場所がない動物たちを増やさない
- ペットKOKUAプログラム:飼い主への援助プログラム(ペットフードバンク含む)
- 看取り
Hawaiian Humane Societyは、動物たちにとってぴったりの飼い主を見つけるまでの期限を設けていません。引き取られたペットたちは、健康診断やワクチン接種、不妊手術、マイクロチップの挿入などを受け、新しい家族との出会いを待っています。
ハワイの保護施設が考える今後の懸念
現在、ハワイの保護施設では、施設のスペース不足による安楽死を避けられてはいますが、今後も保護が必要な動物たちが増え続けると、状況が変わる可能性があることが懸念されています。
保護される動物が増え続ける原因の1つが、飼い主の生活困難。ペットの十分なお世話が出来ず、手放す選択をする飼い主が多いのが現実です。そこで、私たちが出来ることはなにか?考えてみましょう。
シェルターの犬たちを里親の元へ!私たちにできること
毎日、受け入れ可能な上限を超える動物たちが施設にやってくるのが現状な中、私たちに出来ることは何か?Hawaiian Humane Societyで私たちにできる4つのことをご紹介します。
①ボランティアに参加
新しい飼い主を待つ動物たちに、愛情を与え、お世話するボランティアもあれば、自分のペットと共に学校や病院などを訪問し、ペットと過ごす喜びを届けるボランティアもあります。
②フォスター制度(短期里親制度)
家庭で過ごすことで社交性が身につくと共に、どんな飼い主がぴったりか判断しやすくなります。Hawaiian Humane Societyでは、犬・猫たちが、施設から「休暇に出かける」と表現されることも!
③若者に対する動物への理解教育
今後を生きる若者に対して、動物が良き仲間になる方法を理解する教育を進めることが大切です。それが、本当の意味で動物を保護することに繋がっていきます。
④寄付
お金での寄付だけでなく、ペットフードの寄付も受け付けています。Hawaiian Humane Societyのペットフードバンクプログラムでは、ペットフードを用意することが困難な飼い主を支援し、ペットを手放す人が減ることを願っています。
まとめ
多くのペットたちがオンラインで販売され、単にペットショップでの販売を禁止すれば良いという問題ではなくなっているのが現状。まずは、Hawaiian Humane Societyのような動物保護施設に家族の愛情を求めるペットたちがいることを、若い世代から理解する必要があります。
そして、動物保護施設からペットを引き取る余裕がなくとも、小さいことでも出来る支援はあることを知ることが大切です。
執筆者:小原有加里
この記事へのコメントはありません。