犬にとって最高の街|世界ランキングTOP5とワースト3、東京は何位?
愛犬家であれば誰もが「わが子(犬)には、できる限り住みやすい環境を用意してあげたい」と思っているのではないでしょうか。
では、世界で最も「犬にとって暮らしやすい街」はどこなのでしょう?
この記事では、ドイツの保険会社が世界50都市を対象に行った「犬にとって最高の街ランキング(Best Cities for Dogs)」をもとに、トップ5とワースト3をご紹介します。
気になる東京の順位は……記事の後半で発表します。
ランキングの概要|10の評価項目
「犬にとって最高の街ランキング(Best Cities for Dogs)」は、ドイツ・ベルリンの保険会社 Luko が2022年に発表した調査です。世界50都市を対象に、次の10項目を独自の方法でスコア化しています。
- 犬の密度(人口1,000人あたりの犬の頭数) 例:サンフランシスコ 139頭/東京 63頭
- 獣医師の数
- ペット用品店の数
- 犬が入店できるレストラン
- 犬と泊まれるホテル
- ドッグパーク(ドッグラン)
- 犬1頭の生涯費用
- 捨てられる犬の頭数
- フンの後始末に対する罰則
- フンの後始末に対する市民の意識
つまりこのランキングは、「犬と一緒に出かけられる場所の多さ」「医療やサービスの充実度」「飼い主のマナーと社会のルール」の3つの軸で街を評価している、と言えます。
「犬にとって最高の街」トップ5
それではさっそく、1位から発表です。
「やっぱりね」と納得の街から、「えっ、そこ?」と驚く街まで幅広く入っています。ご自分の愛犬を連れて行くならどこがいいか、想像しながら楽しんでくださいね。
1位:サンフランシスコ(アメリカ)
アメリカはトップ10に3都市がランクインする、アニマルフレンドリーな国です。
堂々の1位となったサンフランシスコは、人口1,000人あたりの犬の数が139頭と、対象都市の中でも突出して犬密度が高い街。ドッグランやリードフリーの公園、犬と泊まれるホテルが充実し、2022年9月には(おそらく)世界初の犬専用レストラン「Dogue」もオープンしました。
飼い主にとっては「行きたい街」ではなく「住みたい街」です。
(サンフランシスコの動物保護体制については、サンフランシスコの動物シェルターの記事で詳しく紹介しています)
2位:シアトル(アメリカ)
2位もアメリカ、同じ西海岸のシアトルです。
愛犬家が多いシアトルでは、犬専用の「おやつの移動販売車」ビジネスも生まれました。犬を飼っている人の割合が高いためか、ペット用品店の数も多い都市です。
3位:テルアビブ(イスラエル)
3位は、日本人にはあまり馴染みがないかもしれない、イスラエルのテルアビブです。
犬の頭数に対する獣医師の充実度は1位・2位を上回っています。ペット用品店もバラエティ豊かで、ペットビジネスが一つの産業として発展しています。
4位:プラハ(チェコ)
「犬天国」と形容されるチェコの首都プラハ。人口に対する犬の登録数は世界で最も高い国のひとつです。
犬と泊まれるホテルの項目では上位4都市の中で1位、犬の生涯費用も最も低くなっています。オフィスに犬を連れて出勤する人も珍しくないそうです。
5位:ハンブルク(ドイツ)
ドイツは有名なペット先進国のひとつなので、名前が挙がるのは当然の感があります。むしろ「5位」であることに驚くほどです。
社会環境の平均点は高いものの、「フンの後始末に対する罰則」のスコアが低く、そのために順位を落としたようです。
(ドイツの動物保護の仕組みは、ドイツの保護施設ティアハイムの記事をご覧ください)
「犬にとって最高の街」ワースト3|東京は49位
次に、50都市中のワースト3を見てみましょう。
ワーストとはいえ、世界中の都市の中から選ばれた「トップ50」に入っていること自体は、十分誇らしいことではあります。
50位:シンガポール
先進国で、豊かで、英語が通じる――アジアの中でも評判の良いシンガポール。当然ペットフレンドリーでもあるだろうと思いきや、最下位でした。
要因は、「犬と入店できるレストラン」と「ドッグパーク」の両方がとても少なかったことです。
49位:東京(日本)
東京はワースト2位。50位以内に滑り込めたことに、ひとまず安心です。
評価は全体的に低めですが、なかでも目立ってスコアが低かったのは次の4項目です。
- 獣医師の数
- 犬と泊まれるホテルの少なさ
- 犬の生涯費用:1位の1.8倍、約470万円
- フンの後始末に対する罰則
生涯費用が500万円近いのは、なかなか痛いところです。一方で「捨てられる犬の頭数」は少なく、飼い主のマナー意識も低くはないので、街側の受け入れ環境(犬と入れる場所・泊まれる場所)が整えば順位は上がる余地があります。
48位:ロンドン(イギリス)
ペット先進国イギリスの首都ロンドンが、まさかのワースト3位。
アニマルウェルフェアや動物保護で輝かしい功績のあるイギリスが、日本と1ランク差だなんて、誇らしいような申し訳ないような……。
イギリスは犬のフンの後始末が課題で、町中いたるところに「フン専用のゴミ箱」が設置されています。フランスやイギリスは、田舎になるほどフンのマナーに改善の余地があるようです。
(イギリスの動物福祉の歴史については、「ペット先進国」イギリスの動物福祉の記事をご覧ください)
ランキングから見える「犬に優しい街」の条件
このランキングを眺めると、上位と下位を分けているのは「動物愛護の意識の高さ」だけではないことがわかります。
- 犬と一緒に行ける場所が多い(レストラン・ホテル・公園)
- 医療とサービスが身近にある(獣医師・ペット用品店の数)
- 飼い主のマナーを社会がルールで支えている(フンの後始末の罰則)
イギリスのように動物福祉の法律が進んでいる国でも、街のインフラやマナーで順位を落としますし、東京のように治安が良く飼い主の意識が高くても、「犬と一緒に過ごせる場所」が少なければ評価は上がりません。
つまり「犬にとって最高の街」とは、犬と飼い主が一緒に行動できる範囲が広い街のことなのです。
まとめ
獣医師の数、生涯費用、レストランやホテルの充実は、どれも愛犬と一緒に行動できる範囲を広げ、飼い主が「連れて行けない」ストレスを減らしてくれる要素です。
犬にとって最高の街とは、つまり飼い主にとっても最高の街。東京がいつか上位にランクインする日を楽しみに、まずは身近なドッグランやペット可のお店から、犬と一緒に出かけてみてはいかがでしょうか。
執筆者:Atsuki
(2026年9月 構成を見直して更新。ランキングは2022年発表時点のデータです)


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