イギリスの動物福祉まとめ|世界初の動物保護法、RSPCA、ルーシー法から賃貸のペット権利まで

イギリスは、1822年に世界で初めて動物を守る法律(マーティン法)をつくった国です。2年後の1824年には、のちのRSPCAとなる動物虐待防止協会がロンドンで生まれました。

いまの中心にあるのは「動物福祉法2006」です。虐待を禁じるだけでなく、飼い主に「世話をする義務」を課しているのが特徴で、2021年には虐待の最高刑が懲役6か月から5年に引き上げられました。

法律はその後も増え続けています。ペットショップでの子犬・子猫の販売を禁じたルーシー法(2019年成立)、2024年の猫のマイクロチップ義務化とペット誘拐法、2025年の子犬・子猫の輸入規制法。2026年5月からは、イングランドの民間賃貸で「ペットを飼いたい」と申し出る権利も法律で定められました。

一方で、課題も記事に出てきます。RSPCAによると、イングランドの闘犬の通報は2020年の399件から2023年の537件に増えました。犬種で飼育を禁じる危険犬法には、効果を疑う声が根強くあります。「法律がある」ことと「機能している」ことを分けて見ると、イギリスの姿がよりはっきりします。

まず読みたい記事

法律・制度

危険犬・犬種と健康

団体

日本と比べると

最初の法律は、イギリスが1822年、日本が1973年です。ペットショップでの子犬・子猫の販売は、イギリスでは禁止、日本では生後56日を超えれば認められています。

虐待の最高刑は、2026年時点でどちらも5年で、同じ水準です。違いは、飼い主の「世話をする義務」を法律で具体的に定めているかどうか、そして誰が取り締まるかです。イギリスではRSPCAが通報を受けて調べ、みずから起訴もしてきました。日本で起訴できるのは検察官だけです。

住まいの面でも差があります。日本には、賃貸でペットの飼育を申し出る権利を定めた法律はありません。ペットフード協会の2025年の調査では、犬を飼いたいのに飼っていない人の26.0%、猫では31.3%が「集合住宅で禁止されている」ことを理由に挙げています。

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(2026年10月 作成。各記事の内容は、それぞれの執筆・更新時点のものです)