アメリカの動物福祉・保護施設まとめ|虐待は連邦犯罪、州のペットショップ販売禁止、ノーキルの現状

アメリカは、世帯の71%がペットを飼う国です(米国ペット用品協会、2024年調査)。犬・猫ともに、迎える先として最も多いのはシェルターや保護団体で、ペットショップは1割程度にとどまります。

制度は「連邦」と「州」の二重構造です。動物虐待は全50州で重罪とされ、2019年のPACT法で連邦の犯罪にもなりました。ペットショップでの犬猫販売の禁止は、2019年のカリフォルニア州から始まり、2026年時点で8州に広がっています。一方、繁殖業者を監督する連邦の基準は1991年から大きく変わっておらず、農務省(USDA)は2026年9月に見直しを表明しました。

保護施設の数字は、改善と課題の両方を示しています。「2025年までに全米ノーキル」という目標は達成されず、2025年の全国救命率は82.5%でした。それでも、ノーキル基準を満たすシェルターは68%まで増えています。ただ、ハワイ(2022年10月から)やサンフランシスコ(2023年以降)、カリフォルニア州の各地では、収容数が譲渡を上回る「満員」の状態が続いています。

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日本と比べると

保護施設の数字は、近い水準にあります。日本の2024年度の引取り数3万9,409頭に対し、返還・譲渡は3万2,506頭で、単純計算で約82.5%です。アメリカの2025年の全国救命率とほぼ同じですが、数え方が違うため厳密な比較はできません。

違いは、数字の見せ方です。アメリカでは施設ごとの救命率まで誰でも見られます。日本は殺処分数という「頭数」が中心で、自治体ごとの比較はまだ一般的ではありません。

繁殖業者の基準では、日本のほうが具体的です。日本は2021年から、1日3時間以上の運動や、生涯の出産回数6回までといった数値で定めています。アメリカの連邦基準は担当獣医師の判断に任されてきました。その代わり、アメリカは検査や処分の件数を公表し、監督を見える形にしようとしています。

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(2026年10月 作成。各記事の内容は、それぞれの執筆・更新時点のものです)